早朝の本屋のきついバイトもまんざら無駄ではなかった。
普段読まないような雑誌も手にする機会に恵まれ、
(恵まれだなんて、、、仕事しながら、
新品雑誌を盗み読みしてたってことになるが、、、、)
かなりイタリアに関する情報を集めることが出来た。
その中でもブルータスは役に立った。
日本にいながらにしてかなり詳しい現地情報が手に入る。
イタリアにいる時は現地語がよくわからない、
本屋にある雑誌もちんぷんかんぷんで情報収集が難しい。
と想像できる。
日本の雑誌のレベルf高いこともあるが
そのとき手にしたブルータスはイタリア・フィレンツェ情報が満載だった。
(実にタイムリー・これから行こうとしてるところではないか!)
流行っているフィレンツェのレストラン紹介ページがあり、
その中の一つ、シェフはなんと日本人、という記事だったと思う。
私はすぐさまブルータスに問い合わせ、
そのシェフについての情報を得ようと思った。
運良くもぐりこめたらいいな、なんて考えたわけだ。
私は突拍子もなくダメモト精神が強い。
何をするにも駄目で元々よぉ~~と。
意外にも丁寧に対応してくれた編集部の女性は、
なんと
そのシェフのお父さんという人が、
そのレストランの情報を是非提供したいと申し出てくれた。
え!?
私は電話の受話器を落としそうになった。
そのシェフの下でイタリア料理を学びたい、と訴えたところ
今すぐ東京に来なさい!となった。
え~~~~うっそ~!とびっくりの私。
※だからダメモト精神、お薦めなんです!
電話でお父上さまの秘書とやらが懇切丁寧に事務所までのアクセスを教えてくれ
数日後その事務所のある代官山マンション(今はなき)へ向かった。
行ってみたら、その父上さまは石川次郎氏だったのだ。
石川次郎さんはトゥナイト2で司会をしていたおじさん。
(古すぎてわからないよね)
平凡パンチやポパイ、またブルータスの創始者・編集に携わっている出版業界の寵児。
私はびっくりしましたよん。
彼の息子さんだったんですそのフィレンツェのリストランテのシェフは。
シェフとお父上の関わりや、
イタリアでの話をかなり詳しく教えてくれた。
石川氏のそのシェフの息子さんも、イタリアに行った当初はかなり苦労されたとのこと、
それで私のようなものも応援しようと思われたんでしょうね。
ちょっと見はニヒルな方ですが、
心のあったかい人だなぁとその時本当に嬉しかったのと
氏の親心をちょっとかいま見、
この方も人の子の親なんだなぁと思った。
父上さま(石川さん)は本気なのか?っと私に再三繰り返した。
私はもちろん、本気だ!と。
(どれだけ大変かが)訳がわからなかったがとにかく本気だと訴えた。
それじゃぁ息子に伝えておくのでフィレンツェに行ったらそのレストランに行ってみなさい、
と言って下さったんですね。
わぉ~すごいすごい!いきなりコネクションが出来ちゃった!と
ワタクシ大喜びで大事に大事に頂いた連絡先を手に握り締め
会津に帰ったのでした。
次号に続く