わたしは搾油所の実態を知り(※例のクラウディオが利用している搾油所です)
私は友人知人に、その実態について、
知っているかどうかを尋ねまくった。
そうすると、
あるある。
みな、その実態を知っている。
ある友人「だから私は、親戚の農家から年間50リッターまとめて買うのよ」
「スーパーマーケットのはまずくて食べられない、イタリア国産じゃないから」
出てくる出てくる。
みんな知っているけど話題にならない実態。
私は自然食品店に行き
そこのオーナーに尋ねてみた。
食品店おかみ「そんな話は聞いたことがあるわね~あなた見ちゃったんだ~」
そこでおかみはいろいろなことを教えてくれた。
おかみ「日本ではイタリア産のオリーブオイルはいくらで売ってるの?」
わたし「ピンからキリまであるよ」
「そうだな~500㎖入りが多いかな」
※当時は小瓶はほとんどなく500㎖入り以上がほとんどだった
「安いもので700円ぐらい、高いと2000円以上のもあるよ」
おかみ「オリーブオイルは毎年の収穫量の多い少ないで、値段は毎年変わるのよ知ってる?」
「搾油所は、オリーブを絞る作業料を果実キロいくらで請け負うのだけど、
お金で払いたくない人は絞ったオリーブオイルで払う人もいるのよ」
「その価格が瓶代やラベルやなにもなしのオイルのみのまっさらさらの
純粋なオイルの価格」
おかみはオイルの棚から販売品の国産のオーガニックと書かれた
オリーブオイル500㎖の瓶を持ちながら説明してくれた。
その瓶には日本円で約1500円ほどの値札が付いていた。
おかみ「日本でイタリア産のオリーブオイル500㎖が1000円以下」
「間違いなく、イタリアのオリーブオイルでないものが混ざっているね」
と笑いながら言った。
おかみ「レイコがみたピーナッツオイルだけど、サラダ油が混ざってるのも聞いたことがあるわ」
おかみ「イタリア以外の安い国の輸入品を混ぜたり、オリーブオイル以外のものを混ぜたり、
なんでもありよ」
嘆かわしい~
とおかみは悲しい顔でジェスチャー交じりで話してくれた。
そうかそうか、そういうことだったのか。
私は今までのイタリアに来る前までのことを次々と思いだした。
アルバイトをしたイタリア料理店の5リットル入りの缶入りオリーブオイル。
あれで調理されたフライパンに垂らした時のいやなにおい、
食べるとむかむかする食後感。
自分で買ってはみたが、
使いこなせず流しの下にしまいっぱなしのオリーブオイル。
イタリア料理のレシピ本には必ず材料に欠かせないオリーブオイル。
なんでこんなくそまずいオイルを使わなければならないか、
まったく意味が分からなかった。
それは
どれもこれも
偽物だったからだ!
私がオリーブオイル産地で見てきて食べてきたものはどれもこれも素晴らしかった。
塩とオリーブオイルだけで煮ただけで、かけただけで料理がおいしくなる魔法のようなオイル。
シシリー島で、初めて行った搾油所のオーナーさんが言ってた。
雹被害でキズ物のオリーブを絞り搾油機から出てきた真っ茶色のブクブクのオリーブオイル。
これ、どうするの?って聞いたら
搾油所のオーナーは
「ピザ屋さんかオリーブオイルの知らない東洋に行くんだよ」と。
ああいう粗悪品の行き先は日本だったんだ!
私はぞ~~~っとし、
そういうものを食べさせられたんだ!
とすべてのことがつながった瞬間だった。
ああ~~~なぜなぜ~
イタリアにこんなにおいしく素晴らしいオイルがあるのに
なぜ日本に届かないんだろう!!!
そうだそうだ!
私がそれをやればいいんだ!
と頭の上にピカ~~~~っと電球が光った瞬間だった。
次号に続く