「旅の始まり」 花の都フィレンツェ

無事電車はフィレンツェ・サンタマリア・ノベッラ駅に到着
(正式名称はこういうー実に長ったらしい)

恐る恐る電車から降り、ホームを歩く。
きょろきょろとキオスクを探しながら、これからの大仕事で憂鬱な気分。

あった!キオスクだ。
テレフォンカードを買わねば!

店員に恐る恐る
「vorrei comprare la parca telefonica .テレカを買いたいんだけど。」

さっと、テレカが出てきて思いのほか順調に購入できた。

お金の勘定に不安は残ったが
大きい札を出せばお釣りが返ってくる
このお釣りがちゃんとあってるかどうかなんてぇ、確かめてる余裕はない。

ジュンコサンに電話だ電話だ。
公衆電話から教えられたようにプッシュする。
ジュンコサンは間借りなのでジュンコサンが電話に出るとは限らない。

Potrei parlare con Junko?(ジュンコサンいますか?)
無事伝わったようでイタリア人らしき人が何かむにゃむにゃ言っていたが
すぐに聞き覚えのある声。

直ぐ迎えに行くからと、駅で待っているように言われる。

20分ぐらい待ったろうか。

皮ジャンに黒いサングラスの細身の女性が近づいてくる
ツカツカっときてがばっと私を抱きしめるではないか!

ジュンコサン「Ben venuta ! よく来たね!」

ジュンコサンだったんだ~日本で最後にあったのは5年以上も前だ。
それまでのジュンコサンもかっこよかったけど、もっと洗練されてイタリア女のようじゃないか。

今までの緊張が緩み、本当にほっとするのもつかの間
私の大荷物をみてタクシーを拾う。

タクシーの運ちゃんとジュンコサンはイタリア語でべらべらしゃべっている。
内容はもちろんちんぷんかんぷん。
ジュンコサンの流暢なイタリア語を聞きながら
私は車窓を眺める。

花の都といわれるフィレンェ。
ルネッサンス発祥の地だけあって街々は美しい。

とりあえずジュンコサンの家に1週間ほど厄介になり
自分の身の振り方を決めることになっている。

イタリア料理の修業はできるのだろうか?
どんなレストランに入ることができるのだろうか?

想像も出来ないこれからであったが
日本でのことはとりあえずこの瞬間からぱっと!消えてしまった。
しかしこれから長い長い道のりを歩くことになろうとは。

次号に続く