★7月号  わら一本の価格改定・値上げにつきまして

2023年7月号通信

コラム内容

わら一本の価格改定・値上げにつきまして

わら一本の昨年秋産のオイルが到着しました。大瓶(500ミリ)小瓶(100ミリ)サイズの在庫が無くなったタイミングで到着してくれました。

度重なる価格改定で大変心苦しいですが、新入荷のものより価格改定・値上げをさせていただきます。値上げは輸入コストの増大が一番の原因ですが、ここ最近はイタリアの貨幣・ユーロレートの変動が大きく、オイル本体が急激に値上がっています。

この円・ユーロの価値変動は私がイタリアに住むようになった1996年から数え二十五年以上経ちますが、何度かこのような急激な円安傾向がありました。貨幣価値は円とドルですと身近なこととして想像できるかと思いますがユーロも連動して変動します。現在、円の価値が下がっている状況で現価格を維持するのは難しく弊社と弊社従業員を守るためにも価格改定せざるを得ないことをご理解頂きたく、引き続きご愛用頂けますようお願い申し上げます。

今月は、エキストラバージンオリーブオイルの価格についてご理解をいただくためにご説明したいと思います。

「定価」は本体価格と輸入コストを足し最後に弊社の人件費その他流通する上での経費を積み上げた総額になります。

左はわら一本の一瓶にかかるコストの内訳です。ちなみに他の弊社オリーブオイルアイテムも全て同じです。

①生産者マイケル自身のオリーブを維持管理(剪定・収穫時)するための経費
②高品質のオイルを搾油できる技術のある小規模搾油所への搾油代
③資材代(瓶やキャップ、ラベルや箱代・その他)
④マイケルの畑のオリーブの実から搾油したオイル代

ざっくり、この4つです。

わら一本の現状の品質を維持するためには①②③④、どれひとつも節約できるものがないのはご想像できるかと思います。価格を維持する方法はそれぞれの質を落とすしかありません。特に中身のオイルを別の産地や生産者のオイルに差し替えて瓶詰すれば価格を大幅に抑えることが出来ます。ちょっときわどい例えですが、これは現実にこのようなエキストラバージンが存在します。

アサクラオリーブセレクトは生産者の畑のオリーブのみを使用し、それのみでオイルにし生産者が自ら瓶詰をしています。わら一本ももちろん、そういうオイルで、生産者の畑内でとれたオイルを「シングルエステート」と呼び、その良さを皆様にお伝えしてきました。天候によって左右される風味や味わいや土壌のもつ力が反映され、そのオリーブオイルの個性になります。これらがシングルエステートを味わう醍醐味です。レートや時勢の影響で価格が高騰する中で大変厳しい現状ではありますが引き続き唯一無二のマイケルが栽培製造するわら一本をご愛用いただきご支援いただきたくお願い申し上げます。本物のエキストラバージンの恩恵を多くの方に知っていただくためにも、と最後に付け加えたいと思います。(れ)

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レシピ:シチリア風バジルペースト