★12月号 イル・トルキオのワイン、取り扱いの訳・今

2024年12月号通信

コラム内容

イル・トルキオのワイン、取り扱いの訳・今

 急に寒くなりました。そしていよいよ12月。年末年始、人が集う時期ですね!
食事会やホームパーティも多い季節です。食事を更においしく引き立て、またコミュニケーションを円滑にするお酒であるワイン。弊社取り扱いのイル・トルキオのワインのご紹介です。
 このワインを扱い丸6年になります。ワインの生産者アントニオさんは「イル・トルキオ」の屋号で丘の上のポモドリーノ(トマト水煮)や野生のオレガノ(ドライハーブ)も生産しています。ワインづくりの際にぶどうを搾汁する木製の圧搾機を「イル・トルキオ」と呼び、門前には昔実際に使っていたイル・トルキオがでーんと構えています。
ワインは誰もが知っているお酒の一つですが、イル・トルキオのワインの特徴は、添加物を極力使わないことと、生産年のぶどうの出来と熟成の度合いにより、味や風味が大きく変化することです。。オリーブオイル以上に変化が著しいと6年継続し実感しています。買って飲んでいた一般消費者から、一軒の醸造元から輸入し販売する当事者になりそれが初めて腑に落ちました。 
オリーブオイル・オルチョを初めて輸入した時と全く同じだと振り返り思います。全て把握し、準備を完璧に整えてからやるではいつになっても始めることはできません。失敗もあり、やりながら様々な経験を経て到達できる境地があります。オリーブオイル(オルチョ)を全て理解していたわけではなく、料理教室をするようになり、何回も調理し使い方のコツやおいしく食べるコツを会得しやりながら身につけていきました。
ワインは、調味料ではなくグラスに注いで飲むものです。飲んで初めて味わいが分かります。飲まないとわからない。何本も開け年数を重ねてその違いもわかります。6年かけやっと定番赤・白の個性もわかりかけてきました。   
今年は息子オランドさんが醸造学部の卒論テーマでもある「瓶内二次発酵(スプマンテ・スパークリングワイン)」を実際に自分の畑でできたぶどうで作りリリースしたものが日本に届いています。手間と時間のかかるスプマンテは、リリース年から年々おいしくなり10年間は保存可能だそうです。時を経てどう変化するか?これから飲んで勉強です。また、この「スプマンテ」は彼らがつくるワインを買い支えるための価格設定にしています。逆に他3種は普段楽しむワインとして、手軽に手に取っていただける価格設定です。この価格の違いはイル・トルキオのワインを継続的に仕入れるためです。スプマンテ(スパークリング)はお祝いのシーンや特別な日の為のプレゼントに最適です。
 世の中に数多とあるワインですが、私は二十年以上取引をし彼ら家族のこれまでを見てきました。南イタリアの決して恵まれた土壌条件ではなく、中国産に一掃された国内産のトマト水煮の製造所の経営難、また度重なる天災などを経て、作る作物をぶどう栽培に絞り込んでいます。弊社は様々な困難を乗り越えチャレンジし続けるアントニオさん家族のつくる生産品を推しています。若い息子のオランドさんが農業を継ぐことを決めたことへのエールも含め、どうせ飲むなら彼らのワイン、彼らの将来の可能性を支えるため応援し続けるつもりです。  
弊社をご理解くださるみなさんにも現在、そして将来を見据え「イル・トルキオ」のワインを飲んで応援していただきたくお願い申し上げます。そして彼らのワインでよい年末年始、新年をお迎えいただけましたらこんなに嬉しいことはありません!(れ)

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レシピ:白菜の包み焼き

 

★12月のクローズアップ

塩漬けケッパー