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オリーブオイル屋になり、まる7年が経ちました。オルチョサンニータでみなさんおいしいオリーブオイルの世界を雰囲気だけでなく実際に料理して味わって感じていたき本当に嬉しく思います!
“今まで食べてきたオリーブオイルはいったいなんだったの!?”なんていう言葉も7年の間に何回聞いたことか。外国からの輸入食材というのは遠~い国から誰が作ったのか、どのようにつくったのかも知らないまま皆無意識に食べていることがほとんどだと思います。時にはまがい物やそれらしきもの!でお茶を濁されてる場合もあったり・・・・本物を知るためにはやはり現地に行き、作っているところまで行かなければ何も見えてきません。私はオリーブオイルでそれを実感しました。
そんな中時間がたつに連れ、オルチョのお客様から“おいしいパスタはないの?”と聞かれることがたまにありました。オリーブで手一杯だった私はそれどころでなくいつも逃げ回っていたのですがある時、それじゃいっちょ探してみるか!と重い腰をあげたのでした。今ひとつ及び腰だったのは、オルチョ(オリーブオイル)を探し当てるまでに途方もない時間がかかってしまったから。自分で納得するものに出会うまではそう簡単にはいかなのはわかっていたからです。そんなこんなでやっと腰をあげたのが2年半前だろうか。
それからまもなくしていいパスタ屋がいることをキャッチ、2004年の9月にそのパスタ屋のあるイタリア半島東側(アドリア海側)アブルッツォ州の海辺の町に訪問した。
見て知ってしまった私はこうしちゃいられないと思うようになりました・・・
☆-2 小麦はなぜ粉にして使うのか?
☆-3 パスタに適した小麦の条件とは?
☆-4 デュラムセモリナ粉はどこで作られるのか?
☆-5 安全性について
☆-6 どのようにしてパスタはできるのか?
『Pastificio Mennilli』パスタのこだわり
☆-7 低温・長時間乾燥
☆-8 低温長時間乾燥パスタのゆで方
☆-8-a 低温長時間乾燥パスタの炊き方
☆-9 メンニッリさんのパスタがなぜうまいのか?
☆-10 古代小麦カムットとファッロ
パスタは基本的に小麦と水を練ったものをいいます。
じゃ原料の80%以上占める小麦だがいったいどんな小麦を使って作られるのでしょうか?
よく聞くデユラムセモリナという言葉がありますね。これがパスタの原料となる小麦の総称です。
しかしこのデユラムセモリナとは一体なんなんでしょう?
直訳すると【粗挽きの硬質小麦】となります。“デュラム”が硬い(硬質)“セモリナ”が粗い(粗挽き)ということで二つの言葉が合体したものです。日本ではもう固有名詞のようになっていますがどういう意味かは皆さん曖昧だったのでは?
小麦は約一万年前から栽培されてるといわれています(オリーブは八千年、小麦にはかなわなかった!)。
現在では世界的にもっとも生産量の多い穀物ですがその種類はさまざまでいろいろな分類の仕方があります。
- 一粒系(もみの中に一粒だけ)
- 二粒系( 〃 2粒以上)デユラム粉
- 普通系( 〃 3粒以上)パン用粉などほとんど
上記は粒の構造上で分類した場合、大きく分けるとこうなる。
また胚乳の硬さの違いで分類すると、硬質小麦、軟質小麦に分けられます。
硬質小麦・・・胚乳の中に含まれる硝子質と呼ばれる粒の割合が多い/澱粉質が少ない
軟質小麦・・・ 〃 が少ない/澱粉質が多く白っぽい
※硝子質は文字通りガラスのようにきらきらした硬い物質
乾燥パスタは原料の硝子質の非常に多い硬質小麦からできている。また出来上ったパスタが黄色いのはこの硬質小麦独特のカロチノイド色素を含んでいるから。
この違いはなんだろう!?
それは粒の構造に違いがあるからです。
米は外皮(ふすま)よりも胚乳の方が硬いため簡単に外皮と胚乳が分かれる。
外皮は“もみ”として取り除くことが容易です。→簡単に粒に出来る。
一方小麦は胚乳よりも外皮が硬く外皮を取り除こうとすると胚乳からつぶれてしまう。
しかも粒溝というものがあるので外皮だけきれいに取り除くことが出来ない。
そのため石臼などを使って小麦の粒まるごと挽いて粉にする必要がある。
硬質小麦が粉になるとセモリナ粉になります。
これは“粗挽きの”という意味で挽き具合(あんばい)の表現。
小麦は製粉の過程で粒が粗い順に セモリナ→ファリーナ→フラワーという、ではデユラム小麦はなぜセモリナなのか?
それは硬質小麦が前記の通りガラス質のため非常に粒が硬く澱粉が少ない為粉状にしにくくセモリナ(粗挽き)で精一杯だから。ただしグルテン(たんぱく質)の網目構造が非常に強く内部に澱粉をしっかり取り込むことが出来、そのためパスタを茹でてもコシや芯がしっかり残るという特徴をもっている。
パスタにとってはもってこいの小麦なのです。
たんぱく質は硬質小麦の場合、10~14%と高い数値で占めている。
このたんぱく質はグルテニンとグリアジンという2種のたんぱく質で構成されている。これらの物質は小麦を粉にして水と練り合わせた時、徐々に水を吸収し、グルテニンは固いゴムのような弾性を持ち、グリアジンは流動的な粘性を持つ。
つまり小麦粉に水を加えて練るとこの弾性と粘性の両方を併せ持った独自の物質が出来上ります。これがグルテンです。
グルテンは細かい網目を形成し、デンプンを逃さないように包み込んで広がり、
ネットワーク構造をつくります。パンを作るなら生地の発酵に対応する為、ネットワークには柔軟性を求められますが、パスタを作るには茹で上げた時にコシが残るよう強靭(きょうじん)性が必要とされます。この強靭なネットワークを持っているのは軟質小麦ではなく、硬質小麦です。
また軟質小麦と硬質小麦の大きな違いに粒の硬さがあります。硬質小麦は粒そのものが硬い為セモリナ粉(粗く)に挽いてもデンプンが余り破壊されません。
逆に粒が柔らかいとデンプンが一緒に粉々に破壊され多量の水を吸い込み、グルテンが形成されなくなる、つまりコシ抜けの状態になります。
このようにパスタを作るにあたって、たんぱく質の含有量の多い硬質小麦を選ぶことが大切です。しかし多ければいいと言うものでもありません。たんぱく質のタイプがパスタに適しているかどうかが重要です。
グルテンが多く形成され、そのネットワーク構造が柔軟性を持ちながら強靭である、このような硬質小麦が理想の小麦です。
- 適度な重量/小麦1cm3辺りの基準をみる
- 色
- グルテン量
- たんぱく質量
—–これらが基準になりそれぞれにふさわしい数値がバランスよく含れるものが良質のデユラム小麦とされる。
おわかりのように全世界で作られるデュラムセモリナ粉、世界的に広がったパスタ市場。イタリア国産小麦が絶対的に不足しており海外からの輸入にほとんど頼っている現状です。
日本人の食生活にもだいぶ浸透したパスタ。色々なメーカーのものがありますよね。選択肢がたくさんあり本当に選ぶのに困りますよね!
さて、パスタの値段をみて皆さん不思議に思われたことはないでしょうか?
高い物は¥1000近い物から安いとディスカウントショップで¥100以下の物もあります(いずれも500g)この差はなんなのでしょう?
イタリアではいま小麦アレルギーがとても増えています。これは色々な原因が考えられていますが日本における大豆・卵・乳製品アレルギーと全く同じに考えていいと思います。これらの三大アレルギーの原因は原料の質の問題、含まれる成分の問題、などが発端になっています。複雑な要因がからまって起こるアレルギーですがパスタの原料が外国から輸入されるようになり、原料輸送時のポストハーベストの問題をそのままにし食べ続けてきた結果、デュラムセモリナ粉の食べられない人が急増しているのです。
また小麦は栽培において水分を好まず雨の多いところでは高品質のものはとれません。
なぜかというと小麦の成長過程で小麦の穂が出、それから雨が降ると穂の中に水が浸透しやすくなり、中の小麦粒が湿ってしまいます。一度湿ってしまうと小麦の質が落ちてしまいます。
こうなるとB級品になり、既に劣化したものを粉にしてパスタにするのですパスタ自体も完璧といえないものとなって出来上がり最終的に値段に反映します。
このようなことからも安全性の面からもいい粉の条件というのはとてもハードルが高いということになります。
アサクラおすすめのパスタ工場の製造工程です。
各所に私(アサクラ)のこだわりを記しました

小麦はもみの中に入れておけばいつまででも保存できるがモミから出したら鮮度が急速に落ちる。
こだわり1.脱穀、製粉後2-3日のものを使用

円形の枠の中にさらに小さな型が埋め込まれている(なんと日本製!とても複雑な構造、日本製でないとだめだそうだ)

ペンネやフジッリ、ジェメッリなどショート麺の型は何十種類とある。
こだわり2.ショート麺は断然ブロンズ抜き表面ざらざらが美味

こだわり3.この工場のロングはもちもちしこしこ、テフロン抜きが茹でやすい。どんなソースも絡みが良い


こだわり4.私の一番のこだわり!下記(『Pastificio Mennilli』パスタのこだわり)を参考にして下さい

→ すぐパッキングされる
ロングパスタの乾燥終了。竿に干されて順々に裁断機でカット

私がイタリア在中1年ほど過ごしたナポリ、その近郊は乾燥パスタのメッカだった。製麺工場を見学する機会も何度かあり特になんの印象もなかったのが正直なところだった。しかしこの工場に入った途端まるでパン工場に来たかのような香ばしい小麦の香りにまず驚いた小麦に熱をかけるのでああいう香りするのは当たり前なのかもと実体験してみて小麦という素材の存在感を再確認した。
ところでアサクラがおすすめするPasrificioMennill・パスティフィーチョ・メンニッリ(以下メンニッリ)は創業120年という長い歴史を持つパスタ工場だ。この工場のあるアブルッツォ州はイタリア中部以南には珍しく高い山々がそびえおいしい水が出るところでも知られている。またパスタを乾燥するのに適した気候風土だったらしい。創業時はもちろん天日乾燥をしていたそうだ。
パスタ工場に入るとそんな面影が残る120年前の工場の骨格がはっきりと残っている。
120年の間にパスタ業界もどんどんと様変わりしたと工場長のマリオさんはいう。
※Pastificioイタリア語で製麺工場のこと、Mennilliは名前、メンニッリ製麺工場の意
メンニッリのような家内手工業的な昔ながらの製法で作るパスタ工場は、大メーカーの大量生産に押されどんどんとなくなっていったそうだ。
このような小さい工場はなぜつぶれていくのか?そして大メーカーは世界中にシェアを広げ大富豪となっていく。これはどこで差が出来てくるのか?
食べ物を作るという事はある意味で大きなビジネスチャンスにもなる。安い材料で安い人件費、もしくは人件費をかけずに機械化し、しかもパスタの場合は時間が勝負になる。短時間で仕上げればそれだけ大量に作れるのでそれだけコストを安く大量の販売が可能になる。
しかしその選択をしなかったパスタ工場(やりたくても資金が無く出来ない場合もある)はそれと同じようにしていけばもちろん大メーカーに太刀打ちできずつぶれていく・・・
価格の競争、大メーカーの世界的なシェアの拡大に伴いここ20年の間でどんどん小さなパスタ工場がなくなっていったそうだ。
メンニッリはその中でも昔ながらの製法を頑固に守り続け、例えば不揃いなスパゲッティなのだが大メーカーには出来ない、見えない部分のこだわりがおいしいパスタをつくる条件としイタリア内でも知る人ぞ知るパスタ工場だ。不ぞろいのスパゲッティを皆無に袋詰するのはにはそれ相応の機械が必要になり、資金が必要になる。それをあえてせず違う意味で食べる人の身になってパスタを作っている。
Pastificio Mennilli において
ロングパスタ | ショートパスタ | |
前乾燥 | 60℃ | 56℃ |
(時間) | (90分) | (4分) |
本乾燥 | 47℃ | 64℃ |
(時間) | (20時間) | (35分) |
最終乾燥 | 42℃ | 41℃ |
(時間) | (12時間) | (12時間) |
ロングパスタはなんと34時間近くもかかる、ショートパスタも半日以上かかるわけである。
ロングはなぜこんなに時間がかかるのか?ショート麺は形は小さいが型抜いたときの生地の厚さはロングより数段に薄く(といっても1/10ミリ単位の薄さ)ロング、例えばスパゲッティは太く長い棒状。だから倍以上の時間がかかる。
メンニッリのこだわりの一つ、低温で長時間は粉の味を損ねないと言う。パスタに含まれるたんぱく質は
73℃以上になると凝固してしまいます。この凝固したたんぱく質は消化しにくくなり体に負担をかける。
ゆで卵も半熟は消化が比較的早く、固ゆで卵は消化に悪い、を思い出していただけるとわかりやすい。
高温乾燥はこのたんぱく質の凝固が成分を変質させるだけでなく、結局粉の味も損なってしまう結果になる。
また大メーカーは日々技術革新に努力をしている。それはなにを一番に考えているかと言うと、大量生産・均一品質をつくることである
また、ゆでる消費者の視点からだと
- どうやったらだれでも簡単にパスタをゆでられるか?
- ゆであがってパスタがいつまでもアルデンテを保つ
この2点がクリアされると、パスタ市場はぐ~んと広がる。誰でも簡単においしいパスタが家(またはレストランのシェフも)で食べらるのだから。
しかしこの2点をクリアさせるには高温乾燥が必須になる。
高温とはどのぐらいの温度か?メーカーにもよるが80-120℃前後であるという。
温度が高いのでそれだけ短い時間で済み→それだけ多くのパスタを製造する事が出来る→値段が安く出来るということになる。
低温・長時間は時代の流れから取り残されてしまっているわけだがしかし身体への負担へ考えるとそして、なんといっても小麦のおいしさを実感するには高温乾燥では味わえない低温・長時間乾燥なのです。
※ パスタの価格は仕入れ時の為替レートに準じ価格を変更いたします

※ファッロ小麦・イタリア国内産・bioagricert ビオ認定
全粒50%・五分搗き
内容量500g
ゆで時間約7分

※ファッロ小麦・イタリア国内産・bioagricert ビオ認定
全粒50%・五分搗き
内容量500g
ゆで時間約8分

※カムット小麦・アメリカ産
(カムットはアメリカ国内のみで生産されている小麦)
・bioagricertビオ認定
全粒30%・七分搗き
内容量500g
ゆで時間約8分

※カムット小麦・アメリカ産
(カムットはアメリカ国内のみで生産されている小麦)
・bioagricertビオ認定
内容量 500g
七分搗き(全粒30%)
調理時間 沸騰後5分

※デュラム小麦イタリア国内産bioagricertビオ認定
こんぶ・フランス産bioagricertビオ認定
内容量 500g
デュラム小麦に3%の昆布練りこみ
調理時間 沸騰後8分

全粒30%・七分搗き
内容量250g
ゆで時間約8分
※リガトーニは表面に溝がついている広口のマカロニ型ショート麺

内容量 250g
七分搗き(全粒30%)
調理時間 沸騰後6分

内容量 250g
七分搗き(全粒30%)
調理時間 沸騰後7分

内容量 250g
七分搗き(全粒30%)
調理時間 沸騰後6分

全粒50%・五分搗き
内容量250g
ゆで時間約8分
※ジェメッリは“双子”という意味。くるんと内側にカールしたショート麺

内容量 250g
全粒50%・五分搗き
ゆで時間約7分

内容量 250g
五分搗き(全粒50%)
調理時間 沸騰後6分

内容量 250g
全粒(全粒100%)
調理時間 沸騰後6分
いやいやどっこい、私はメンニッリのパスタを食べ始めたらショート麺のおいしさにはまってしまいました。
なぜかと言うと、本当においしいから!なぜおいしいかと言うと、study-7で記したように、ショートは低温乾燥であるにもかかわらずロングより乾燥時間が短い。それだけ粉の味が損なわれていないと言う事。
粉のおいしさがそのまま残っているからです。噛めば噛むほどおいしさがわかる。
じゃ、ソースは何にしたらいいのか?と思われるかもしれませんが、悩む必要なし!
基本的にロングパスタと同じソースでOK.
いつものシンプルトマトソースをメンニッリのショートパスタ、ペンネ、ジェメッリ、リガトーニでからめてみてください。ロングとは違った触感とおいしさがわかるはずです。
ただ、ロングパスタは少々ゆで方が難しいところが有ります。いつもゆでているものとは相当違うはずですのでご注意ください。
塩分濃度は0.5%ほどでよい(これはショートパスタも同じ)
注)私は料理講習でパスタをゆでるときは1%の塩分濃度のお湯、ときつく講義してきましたがこれは高温乾燥のパスタの場合です。高温乾燥の麺はたんぱく質が凝固しているので非常に硬くなっています。表面がプラスチック状のようにになっていると思ってください。こうなると塩分が中に入っていかない。塩分が小麦の味をより引き出すのですが入れすぎは注意
透明な袋をみると白く粉がふいたようになっています、これはブロンズ型(パスタ表面がざらざらになる)で抜いたせいもありますが、低温で乾燥させたためパスタ自体がやわらかいので崩れやすい為です。取り扱いにご注意ください。


いままでアサクラパスタは「たっぷりのお湯で茹でる」というのが大前提だとお伝えしていましたが、東日本大震災を経て、大量のお湯を使う、またお湯をわかすためのエネルギーの確保が難しい時はどうするかということを考えました。
解決すべく方法――それはお米のように【炊く】です。 炊く方法ですと水はパスタに火が入る為の必要最小限の水と、沸かす為のガスが節約、時間もかなり短縮できます。 また炊くことにより、パスタの旨みが凝縮され濃い味のパスタに仕上がります。
ご紹介します。
鍋の厚さ・密閉性により加熱・蒸らし時間は異なります。
お持ちの鍋で何度か挑戦しころあいの時間を発見して下さい。
【失敗なく出来る鍋】
- 密封できるフタのついた多層鋼の鍋(無水鍋など)
- 土鍋
ふた付の鍋(密閉性のあるもの)・菜ばし
カムット小麦ゴミティ・水・自然塩
【炊き方】


- ゴミティを鍋に入れる(他の種類も全く同じに)
ゴミティがせいぜい2段程度の重なりになるように鍋の大きさ(底の面積)はパスタの量による替えます。 - ゴミティの半量の水を(目分量でよい)入れ、塩をぱらぱらと上から加える
- フタをして強火にし沸騰したら極弱火で3分※
- 火を止めて3分ほど蒸らす(ふたは開けないこと)
- 時間がきたらふたを開け手早く全体を箸でよくかき混ぜ更にフタをして更に約30秒~1分蒸らす
- ゴミティがまだ黄色っぽい(乾燥状態の色)場合はまたフタをして蒸らす
- 3倍ほどの大きさに膨らみ全体が白色っぽくなれば出来上がり
※火加減を極弱火にしてこの時点でフタから蒸気がかなりでてしまうような鍋の場合は入れる水の量を少し多めにする
ふた付の鍋(密閉性のある鍋)・菜ばし
カムット(またはサラゴッラ)小麦のリガトーニ・水・自然塩
【炊き方】


- リガトーニを鍋に入れる
リガトーニがせいぜい2段程度の重なりになるように鍋の大きさ(底の面積)はパスタの量による替えます。 - リガトーニの半量(目分量でよい)入れ、塩をぱらぱらと上から加える
- フタをして強火にし沸騰したら極弱火で3分※
- 火を止めて5分ほど蒸らす(ふたは開けないこと)
- 時間がきたらふたを開けて手早く全体を箸でよくかき混ぜ更にフタをして更に約30秒~1分蒸らす
- 出来上がってみてリガトーニがまだ黄色っぽい(乾燥状態の色)場合はまたフタをして蒸らす
- 2倍ほどの大きさに膨らみ全体が白色っぽくなれば出来上がり
※火加減を極弱火にしてこの時点でフタから蒸気がかなりでてしまうような鍋の場合は入れる水の量を少し多めにする
ロング麺は炊くは難しいので茹でて蒸す。しかしお湯の量は大幅に少ない量でOK
ふた付の大き目の鍋(密閉性のある鍋)
スパゲッティ・水・自然塩
【湯で方】
- スパゲッティのボリュームの約3倍の水をなべに入れ沸騰させる
- 塩をお湯の0.5%(アサクラパスタをゆでる時の基本の塩分量)入れてパスタ全体がお湯に浸るように入れる。
長い場合は二等分に折ってもOK、お湯の中に麺をすべて浸すように入れる - パスタを投入し再沸騰したのを確認したらフタをして弱火で3分。そのままま火を止めて5分蒸らす(ふたは開けない)
- ふたを開けて一本固さを確認する、固い場合はフタを再度して更に蒸す(写真はアルデンテに茹で上がった状態)
【食べ方】
炊いたパスタは熱いうちに用意したソースにからめていつものようにいただく
ふた付の密閉性のある鍋
カムット小麦のリガトーニ125g・水・生椎茸2枚・菜の花2-3本・塩漬けケッパー8粒・オルチョサンニータ適宜
※塩漬けケッパーは15分ほど100ccの水につけておき塩抜きしておく
【炊き方】

- リガトーニは鍋に二重になる程度までに入れる
- ケッパーの塩抜きの水と真水を足しリガトーニの容量の約半分に満たす
- 生椎茸のスライスしたもの、アスパラの斜めスライス、ケッパーをを上から加えてふたをする
- 火をつけ沸騰したら弱火で3分。火を止めて5分蒸らす(ふたは開けない)
- ふたを開けてすぐ箸で全体をかき混ぜて更に蒸らす(1~2分)
- 全体に倍量、リガトーニが全体に白っぽくなったら出来上がり
- オルチョを回しがけしよくかき混ぜて更に盛り付ける
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しかしそれだけではない。
このパスタを食べた知人・友人は口をそろえて言う。
『このパスタはおいしいけど、ただおいしいだけじゃない、何か他とは違う何かがある』。
こういう意見を多数耳にする。
これについてメンニッリさんに伝えると
彼は
『うちは50-60年前の製法とほぼ変わらないつくり方をしている。うちのパスタが他のパスタと違う何かがあるといえるのは、パスタ製造本来の作り方をしているから。
つまり余計なストレスを粉・パスタに加えていないから』という。
それはどういうことか?と聞くと
大メーカー・一般的なパスタ工場の作り方
- 練りこみ ― 粉を水と練るときの回転速度が速い
- 型抜き ― 強い圧をかけ生地を型で抜く
- 乾燥 ― 高温乾燥
- 乾燥後 ― 冷却水による風により強制冷却
これらは前記したものと重複するが、これを見てもおわかりのように、パスタの練りこみから乾燥終わりまで、熱くしたり、冷やしたり、と粉・パスタに大変なストレスを加えている。
これが人間でも、おかしくなるだろ?とメンニッリさんはいう(笑)
メンニッリさんは粉とパスタにこのようなストレスを与えずに製造している。粉の本来の味を最大限に製造する事は乾燥温度と時間だけではないことがわかる。
またメンニッリパスタはとても消化がよいと、彼は自慢する。
このようにストレスをかけて作られたパスタは(特に高温乾燥で)たんぱく質の凝固の問題等があり、消化するのに時間を要する。
メンニッリさんはいう。
『日本人は米・野菜中心(米・野菜は小麦に比べ消化がよい)の食文化なので日本人の身体・特に腸はとてもデリケートに作られている。一見いろいろな物を受け入れ・食べる事は出来るが、高温乾燥・ストレス過多で出来たパスタは消化するのに時間を要する-つまり消化するのにエネルギーを消耗する-想像以上にそのデリケートな腸に負担を掛けるのでは?』という。
しかし、
『うちのパスタは逆だよ!食べると消化がよく上記のようなことはまず無い。
しかも古代小麦はさらに身体にいい』という。
以下を参照に
ファッロ小麦 約1800kg/h(ヘクタール)
カムット小麦 約2500kg/h
デュラム小麦 約4500-5000kg/h
こちらは小麦のヘクタール面積辺りの生産量の主な数字です。
デュラム小麦は、古代小麦ファッロ・カムットの2倍量の収穫する事が出来る。
現在一般に製造されるパスタの原料デュラム小麦は100%品種改良されつくられた
ものであるという。
品種改良は
- よりおいしく
- より収量がとれ
- より高栄養(高たんぱく)
- より病虫害に強い
を追求する為にもともとの品種を人間の手によって改良する。
この品種改良は供給する側の人間に都合はいいが食べる側の人間の身体にはいいものなのか?
とメンニッリさんは言う。
反面古代小麦は小麦の構造上、品種改良が不可能で、ファッロやカムットは何千年前のそのままの種が絶えず今に伝わっている。『自然本来のものをストレスを掛けずに作ったパスタは良薬と同じ、食は生きる源』と力をこめて言う。
これこそモノを作る人の基本かな、と私も納得、勉強になった
6000年以上前から栽培されていた小麦として近年発見された古代小麦。
1997年エジプトの遺跡から発見されそれがアメリカ人のマッククイン・ボブクイン親子の手によりはじめに栽培が始められた。
彼ら親子は古代エジプト語で“小麦”をあらわす“カムット”と命名し世に広める。しかし現在、アメリカ・ヨーロッパでは小麦アレルギーの人々など、また栄養的に優れた滋味あふれる小麦として大人気となる
現在はアメリカ・モンタナ州、カナダの一部の州でのみ栽培されている貴重な小麦である
カムット小麦は今までデュラム小麦で出来た一般的なパスタを食べ慣れた方にも美味しく簡単に調理できるパスタとしておすすめします。精製100%ではなく七分搗きをパスタにしたものなのでミネラル分も補給できます。消化のよさと食べやすさは抜群です。
起源は10000年前とも言われている。デュラム小麦の祖先で古代から栽培されてきた小麦。主にヨーロッパで人気の古代小麦。日本ではスペルト小麦と訳されることが多いが、これは間違い。
カムットと同じくミネラル分に冨みやはり小麦アレルギー対応として重宝されている。
かめばかむほどに味があり、また消化のよさは一般のパスタとは比になりません。
ファッロは五分搗き以上に精製するとゆでるとき表面が溶け出すので五分搗き・全粒でパスタを作ってもらいました。
その美味しい味と滋味あふれる美味しさをお楽しみください。
あえて区切らずにこのコンテンツを作りました。それはただ単にパスタを販売したいからではなく多くの方にパスタについてもう一度見直して、考えていただきたかったからです。
私はオリーブオイルのおいしさを開眼したときにこれを日本の方へお伝えしたい!広めたい!と思ってオルチョサンニータの輸入販売を始めました。
パスタは日本にそこそこにおいしいものが豊富にあるのであえてメンニッリのパスタを食べすぐにパスタに開眼!とまではいかなかったのが本当のところですが、しかし、食べ続けてみておいしさがだんだんわかるようになったのとパスタの作り方の実情を知った時に他のパスタとの差がわかるようになりました。
これをお読みいただき、もし味わう機会があり、それを食べておいしい!違う!と思っていただけたら最高に嬉しい、喜びを共有できたらいいなと思います。