3776m登頂!~富士山登山~その2・ご来光

 

七合目までやっと到着。

一歩一歩の蓄積でここまで来た感は大きい。

しかし頭は「空」で余計なことは考えられないは同じく。

 

ただただ、足を一歩前へ出すだけの境地。

 

 

毎回の休憩はありがたく、

水のありがたみ、

食料のありがたみ、

 

 

そしてインコさんがいて私の様子を見てくれているので安心できる。

すこしガスが切れて晴れ間が時々見えた時にインコさん写真をパチリ。

 

しかし休憩と言っても長時間取るわけでなく、

ん~10分ぐらいだったか

 

 

短めの、

 

え~もう出発ですか?と言う感じの短時間の休憩だ。

(それが良いのかもしれない)

 

 

ガイドさんが、まだ歩きはじめの最初に少々威圧的に、

 

「到着時間(八合目までの)は17時から18時です、

だから私に何度も聞かないでください」

 

 

と。

何度も聞かれて、この人、疲れてんだな(笑)

 

と思いながら、

 

そうか、17時から18時に着くのか。

 

 

12時半過ぎくらいに登り始めたので、

やはり八合目まで5時間てのはホントであった(泣)

 

 

いやいや、考えないようにする。ひたすら歩く。

 

 

七合目に着いたときには、疲れたなんて境地は宙に浮いていて、

 

もう記憶にない(笑)

 

 

そして少し長めの休憩が終わると、ずっしりと肩に重いリュックを背負い、

また歩くのであるが、

 

この辺りから道と言うより、

 

岩肌を登る感じだ。

 

 

今までのような、道を歩くではないので、

身体と足の気分転換になるにはなったが、

 

かなりきついよ。

 

 

土じゃなく、岩だから。

今までの単調な歩きと違い、

足場を見極めて登らにゃならないので、

 

そしてこの時から、

今まで「空」だった頭を切り替えて、

 

次の足場は?と考えることをする。

 

 

インコさんは猿のようにさささっと登っていく。

相当慣れてる人の歩きだ。

 

さすがだ~

 

 

リュックも重いが自分の体重があり過ぎると、

これはきつい。

 

ひゃ~どこまで続くんだ、と

 

 

しかし、下に戻るわけにもいかない。

下に戻ろうなんても考えませんがね、

 

もう、先に進むしかない選択肢、

 

 

辺りはガスってて、よく見えない、先もよくわからない。

自分はどこにいるのか?

 

もし映像で自分がどこにいるか見えていたらきっと恐ろしいに違いない。

 

 

見えなくてよかった。

一歩一歩、足を見て岩を登るだけ。

 

 

 

長い長い時間が過ぎ、

八合目に着いたとき、

 

 

今夜の泊まる山小屋が見えた時には

嬉しかったというのではなく、

達成感でもなく、

 

あ~~とうとう着いたか。と結構冷静だった。

時間は17時ちょいすぎ。

 

ガイドさん、すごい引率力だ!!!

 

 

 

インコさんはまだまだいけそうな顔。

わたしはだめ。これ以上歩けねーーー

 

 

今日の到達点まで来ると

自分の思考はそこでまた都合よく帳尻を合わせる。

 

「もう今日は歩くことないから、もうこれ以上歩けません」て

身体に指令がでる。

 

だからもう無理!

 

だからって、ぐて~っとなるわけでもなかったな。

 

それは明日もある、そして下山もある、

頭の隅にいつもあるからだ。

 

 

思考って、すごいね。身体に指令をしているを

この富士登山ではっきりとわかった。

 

 

それにしても、

山小屋ってどんなところだろう。

 

行く前から興味津々。

 

この「白雲荘」が何とも愛しい、今夜のお宿、そして今日の最終地点!

 

 

「富士山では水は貴重です」と、もらった案内に書いてあり、

 

ふむふむ、そりゃそうだ。貴重だろう。

水ってどうやって引いてんのか?

 

 

水道管を下から引いているわけではないので、

雨水をためているらしいが、

 

そのあたり白雲荘はよくわからない。

その時、聞く余裕もなかった。

 

 

ごはんはレトルトなのかね?

それとも炊いたものなのか?

 

いや、炊いた風の味だったな。意外においしかった。

 

食器は全てプラか紙だった。

だから洗い物はしないんでしょう。

 

 

トイレはどんなだったかというと、

1回目に200円払う。

トイレや環境維持のために有料なのだそうだ。

 

はじめどのようなトイレか?

無水洗トイレ?(ぽっとんか?)かとも思ったが、

たぶんぽっとんなのだが、

 

ホースの先に水鉄砲のようなものがついており、

それを手動でピストルを引くようにするとジェット水でブツが下に落ちるようになっており、

流れ落ちたらブツは見えない。

 

ジェット水が結構性能がよく、ちゃんと流れてくれるから安心。

そして思ったよりトイレ全体も清潔だ(白雲荘は)

 

もちろん、風呂もない。

洗面用の水場もない。

(トイレの手洗いだけはある、ちょろちょろとしか出ないやつ)

 

 

洗面は各自、歯磨き粉なしで磨くだけ。

顔も洗わない。

洗いたいなら自分の持っている水で洗う。

 

 

水は給水のために下から持っていくのだが

全部で2㍑は必要、と案内の目安に書いてあったが

 

わたしのリュックの重さをみて

インコさんが、その水全部もっていくはやめとけ、と。

 

 

上にも水は売っているので、

足りないなら買えばいい、

※ただし500㎖=¥500位が相場

 

 

とインコさんの最初の助言は大当たり。

 

1.5㍑ペットボトルをあきらめて500㎖ 1本だけでいき、

インコさんの水をもらいながら給水していた。

 

これも、完歩できた大きな理由の一つだ。

水1.5㍑が無かったお陰1500gのマイナスは大きい。

 

 

 

さ~~~て小屋に入って

寝床を案内され(暖房が入ってる!暖かい!)

 

私たちは2階。全て2段に仕切られており、

 

映画で見た、ホロコーストの寝床のようなつくり。

 

 

ひとり一人名前がついており、

私たちは上下の下の段だった。

 

薄い敷きマット、その上にシュラフと毛布が一枚、まくらが1個。

せんべい布団で、と、

 

うわさには聞いていたが想像したよりかなりいいかんじだ。

 

 

匂いがいやだな~と思ったが、

変なにおいもなかった。

 

あ!柔軟剤や香料の臭いもなかった。

 

 

寝床を調え、持ってきたものを調え明日の準備をし、

さてすぐ夕飯だ。

 

 

え~もう夕飯ですか?って唐突だ。

 

小屋にはたくさんの人であふれており、

 

30名ぐらいずつ単位に順番に床に座って食べる。

 

 

インコさんはこなれたもんで、

 

ガイドさんにあらかじめメニューを聞き、

ハンバーグカレーとのことだったので、

 

私たちはカレーとハンバーグはいらない。

ごはんだけ下さいと、言っておいたので、

 

アサクラ謹製レトルトチェチスパイスカレーを

持参したもんね。(1袋230g×2+ミネストローネ2袋計920gは重かった)

 

それをご飯にかけて食べるのを楽しみにしていた。

 

 

そして私達の席に着いたら、

 

なんと~~~

野菜もついたちゃんとした一通りのおかずがあるではないか!

 

 

チェチカレーはそのまま、ご飯にかけて

●冷ややっこ

●トマト一切れ、

●きんぴらごぼう

●トウモロコシのかき揚げ

●味噌汁

●ご飯にゆかり

●デザートの水ようかんともひとつなにか思い出せない

 

 

が今夜の私達のメニューだ!(うわ~うれしい!)

ほかの方たちはカレーハンバーグ。

 

二人でテンション上がりまくりで、

カレーとおかず頂きました!

朝飯用の袋も置いてあり、

中には水と、エナジーバーと、菓子パンが入ってた(^^;)

 

それが朝飯か!と二人で顔を見つめ合い・・・・・

 

食べてる途中で

ガイドさんからなんと登頂証明書をもらった!

 

これ見た時はめっちゃうれしい!

 

 

 

夕ご飯が終わると、

 

まだ日が暮れていないので、

表に出て夕日を見に。

 

右がインコさん。
大勢の若者たちと、まるで以前から知り合いのように話が始まり、盛り上がってた。
富士山ポーズで若者にシャッターをお願いしました(笑)インコさん、足すごくねこれ(笑)

実に素晴らしい景色で、

♪四方~~のや~~まを見下ろ~~~し~て~~♪

 

の全くその歌の通りで、

四方を連山に囲まれているのが見え、

 

すぐ下、左側に河口湖がくっきり見え右側には山中湖だろうか、もはっきり見える。

 

街もはっきり見え、すごい景色だ~絶景!

 

 

 

夕が刻々と暮れていく様子も美しく、

 

やっと高い山に登ってきた達成感のようなものがあふれてきた。

 

 

しかしよ、

 

まだ終わってないので、

嬉しいとかヤッター感にはなれませんでした。

 

 

夕食が終わったのが6時過ぎ位か、

そしてその数時間後には頭にヘッドライト付けて

また登らにゃならん。

 

 

真夜中の2時にまた出発せにゃならんのですから(とほほ)

 

早く寝て、体力温存、エネルギー回復しないと。

が頭に・・・・

 

絶景も複雑な境地だったな~~~

 

 

そして、早々に寝床に入り、

寝たのだが、、、、、

 

わたし、お腹が張る。

ブーブーと何度したことか。

 

気圧が高いせいだこれは、と思いながら。

異常なほどガスが出たブーブーと。

 

そして朝と言うか、出発の時間があっという間に!

 

 

身支度を整え、リュックを調え

出発だ!

 

もちろん外は真っ暗闇。

 

みな、ご来光見るためにこの時間に起きて出発、

 

 

そしてここからが地獄だった~

 

昨日の岩肌よりさらに険しく、

溶岩流が固まったところゴツンゴツンと言うところを

 

一列になり、ジグザグに人が数珠つなぎになって進む。

 

数珠繋ぎだよ!

ずっと切れ目なく、ヘッドライトしているので人が連なっているのがわかる。

 

しかし、下も上も、見ている暇はなく、

また一歩一歩、足元見るのが精いっぱい。

 

真っ暗で、ヘッドライトで照らした足元だけ見る。

当り真っ暗闇だしね。

 

足元はさらに悪く、足場を探しながら、暗い中、

ヘッドライトを頼りに探しながら歩く。

 

これを地獄と呼ばずに何という(と今だから言える・その時はそれも思う余裕さえない)

 

一つだけ救いは、

数珠繋ぎなので、途中でつかえて止まる。

 

その時が休憩だ。

 

特にこの最後の上りは、休憩時間をとらなかった気がする、

十合目まで一気に登る。

 

ひゃ~いつまで続くんだと

地獄のカマを歩いている感じだった。

 

そして、せいも根も尽き果てた時にインコさんが、

着いたよ!と

 

え、着いた?どこどこ、

と上を見上げたら

 

上の方に鳥居が見えた

やったーーここが山頂か!

とうとう!

 

しかしこの鳥居からもまた歩ったな。

 

まだですか~着いたんじゃないの~

 

と私かなり疲弊

(思考がまた私の身体を操作する・もう着いたから歩かなくっていいって指令が)

 

もう無理~~

これ以上無理~~~モードに。

 

そして、寒い。かなり寒い。

 

 

八合目から、気温5℃だったと聞いたので、

薄いダウン、その上から雨具上下を着こんで防寒。

かといって汗をかき過ぎないように

 

過度な厚着はしない、

その頃合いは自分の五感に聞かにゃならん。

 

十合目まで、防寒着での体温の調製はばっちり。

しかし寒い。

 

4時過ぎぐらいに着いたのだろうか、

ご来光は5時過ぎとのことなのでそれまで1時間前後あったように思う。

 

インコさん、『小屋があるからあったまろう』と。

 

え、小屋ですか!?小屋があるの?

 

「温かいうどんでも食べよう」

う、うどんですか?まじ?

 

私は白雲荘を出て2時間歩ったがこの時は全く食欲がなく、

腹が空いてないというより、ちょっと平常ではなかった。

 

具合が悪いというのでもない。

 

もう限界と言う感じだ。

 

 

うどん、食べたいけど喉を通らないかんじね。

 

しかし食べないと下山に耐えられないので、食べろとインコさん。

 

ちょこっと汁を飲み、うどんをすすり、

温かいのがうれしかったが、

 

お茶のようなものが飲みたいと

コーヒーと甘酒となんかがあったが

 

コーヒーを頼んだら缶コーヒーの温めたやつが来た。

 

そうかそうか、缶コーヒーか。

それもしょうがないね、ここ富士山のてっぺんだもん。

 

 

しかし缶コーヒーでもおいしかった!

そして少し元気が出てご来光の見る元気も出て来て、

 

 

白々と明るくなってきた!

しかしここからが長いんだよね朝日って。

 

 

しらじらしてくると見えるようになり、

辺りには外国人もたくさんいる。

 

みんな日の出を今か今かと待っている感が

この広場いっぱいに充満しているのがわかる。

(結構広い平らなスペースがある、と言っても岩肌だが)

 

全く知らない人同士たが、

同じ目的で登ってきた人たちが一体化しているのがよくわかる!

みなわくわくモードだ。

 

そしてついについに~~

明るくなってきた!

 

 

見事なご来光!

雲海が広がる中、出てきました!太陽!

 

そして太陽が昇ると雲海がさ~~~と流れ去り

 

下界が見えてきた!

下の街の様子が、河口湖もはっきり。

 

圧巻でした~

やったやった~頂上に来たぞ!!!しずか~に心の中で喜びました。

 

 

                   つづく