コラボアイテム・おいしさの秘密(天然鱧)②

私は地元のスーパーマーケットの鮮魚コーナーで基本的に魚を買う。

 

 

私の住む福島県はかなり広く、

縦に三分割し真上から福島県を見下ろすと

 

 

一番左手の

新潟県寄りの山間に会津若松市はある。

 

 

しかも周りは山で囲まれた盆地だ。

 

 

日本海からも100㎞、太平洋からも120㎞強あり、

 

 

昔は海産物と言ったら身欠きにしんや棒鱈、塩引き鮭、ぐらいだった。

または淡水魚、鯉やマス。

 

 

まずまずの鮮度の海の魚が普通に食べられるようになったのは

ここ10年位だろうか。

 

 

そういうわけで海の魚には憧れのようなものがある。

 

内陸に住む人はみなきっとそうだ。

 

 

イタリアはさらに流通が整っていないので、

いまだに海辺からちょっと遠ざかると鮮度の良い魚にお目にかかれる機会は激減し、手に入れるのは難しい。

 

 

魚を食べたかったら海のそばのレストランまで出向き、

わざわざ食べるものと、という認識だ。

 

 

日本は道路や流通、冷蔵条件も飛躍的に進化し

鮮度のいい魚も内陸でも食べられるようにはなったが

 

 

海のそばの海産物の豊富さや鮮度にはかなうはずもなく、

 

海のそばに行くと海産物三昧は楽しみの一つだ。

 

 

今回、コラボセットの鱧の調達をしてくれる

和歌山県湯浅湾のハタナカ鮮魚店さんを訪問して

湯浅湾ハタナカ鮮魚店さんのある場所

 

 

 

いろいろ見て聞いて食べて、勉強させてもらった。

 

 

なにせ昨年西澤さんにいただいて、

『来年のコラボはこれ!』とすぐ思った位

 

 

そのおいしさに驚き、

 

鱧とはこんなにうまいものなのか、と

 

 

鱧とはどのようなところに生息し、漁師さんが採り、処理されるのか?

昨年、切って料理するだけになった骨切り済の

身しか見ていないため、

 

 

興味は津々だ。

 

 

今まで数回食べたこともあったが

それとはまったく印象も味も違う。

 

違いを

現地へ行き、確認したかった。

 

そしてやっと初夏に訪問することが出来た。

 

そして

いただいた昨年のハタナカさんの鱧がおいしいわけは

鱧をとった後の処理が大きい、ということが分かった。

 

 

私がハタナカさんを訪問した日はまだ少し鱧漁には早く、

アジ漁の真っ最中だった。

 

 

畑中さん、

漁獲したアジを、活〆で締めており、

 

活〆とは何か?をハタナカ鮮魚店の畑中睦弘さんに教わった。

 

 

【野〆め】

 

普通、魚は漁獲され船から水揚げされると

トロ箱などに入れられ氷を入れて鮮度を保持する。

 

そしてセリにかけられ売られてあちこちに流通していく。

この時は発泡スチロールの箱に氷を入れその中に生身の魚を入れ、

 

全国各地に届けられるわけだが、

 

これを野〆めという。

 

 

畑中さんではそう流通はせずに特殊な〆方をしてからお客様に届けるという。

 

 

【活〆め】

 

活〆とは、魚の急所に包丁を入れ血抜きし

それから流通させることを言う。

 

 

野〆めに比べ格段に鮮度の持ちがよくなるという。

 

 

野〆は水揚げされてからは鮮度がどんどん落ちるのに対し、

活〆はいったん休眠状態になり、それから緩やかに鮮度が落ちていく。

 

 

それは身の美味しさや固さにも影響し、

結果、料理すると違いが出るという。

 

 

【神経切り】

 

 

また畑中さんの扱う天然魚は〆方の次に、神経切りをしているという特徴がある。

 

活〆はある意味普通だが、

 

 

神経切りとは、骨髄を通る神経を断つことにより更に鮮度を長持ちさせる技だ。

 

それをはしりの鱧で見せてもらえたのはラッキーだった。

 

 

 

以前、京都の老舗旅館の鱧料理のドキュメントを見たことがあるが

まさにそれだった!

 

 

活〆した鱧に長い針金のようなものを背骨に沿って入れ込み、

神経を断つ。

 

 

やって見せてもらったが、

 

 

針金を入れる技と、どの程度針金を入れるか?どこで断つか?は

慣れてないとできない。

 

手探りで針金を入れていく技は圧巻!

 

 

そうすることで、さらに鱧は洗練された味になるという。

 

 

現地で畑中さんに見せてもらい、

 

なるほど、、とうんちく分かったが、

 

 

それが鱧の美味しさにどう影響するかは、

その時点では私にはわかりようがなかった。

 

 

 

次回に続く

 

 

活〆め神経切りされた天然鱧と天然アジ(間もなく私のお腹の中に(^^;))

 

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