★6月号  アサクラパスタ最新事情

2023年6月号信

コラム内容

 アサクラパスタ最新事情

 先月はアサクラオリーブセレクト№5のわら一本のご購入のお願いをさせていただきました。たくさんの取扱店様・個人のお客様よりご協力をいただきました!心よりお礼申し上げます。遠く離れたイタリアですが、丁寧に本物をつくる生産者を絶やしてはいけないと思います。どうぞ引き続きご賛同いただき購入にご協力いただけますようよろしくお願い申し上げます。

 今月は新しい製麺所のパスタ4種が入荷し販売を開始しました。ペンネやフジッリなどショートパスタは袋にマチがあり立体型で今までより気持ち小さく見えますが同じ内容量240g入りです。

 10年以上取引きしていた製麺所が5年前にクローズし希少な低温乾燥の製麺所をやっと見つけ加工していた第2の製麺所でしたが、いろいろと不具合が続出していました。特にスパゲッティ等のロングパスタの一部は非常にデリケートで茹でる時にいじり過ぎると切れやすいものがあり、分搗き割合の低い玄麦に近い古代麦ファッロは特に顕著でした。この「切れやすい」は水と粉を練る時の割合によるものだと、だんだんわかり当製麺所もこの問題に困惑していました。一般パスタ用小麦粉はグルテンが強く、ふすまがない分切れにくいですが、低温乾燥製造は、製粉の仕方との兼ね合いもあり、一筋縄ではいかないということを学びました。同じ第一製麺所で加工依頼していた事業所(イタリア人)は、製麺所難民となり(笑)私と同じような立場で、みな血眼で同じクオリティの製麺所探しで必死でした。

そんな中、クリスチャンの協力も有り横のつながりのお陰で、新たに三番目の製麺所が見つかりました。この第三製麺所で加工したのが今回入荷したパスタです。ロングパスタは今のところ問題ないようです。同じ原料・クリスチャンのファッロ麦・カッペッリ小麦ですが、いままでの第二製麺所とは乾麺の状態の色合い・茹でてからも少し印象が違います。ゆで上がり直前が一番顕著かもしれません。茹でる時から注意深く見て触って、味わってみて下さい。低温乾燥ならではの麦の香りがしっかりあり、ゆで上がりの麺の表面のツヤが美しいです。第一、第二、第三と3軒のパスタ製麺所の経験は本当に言葉には言い尽くせぬものがありました。今回の製麺所で落ち着きたいものです!

以前、第一製麺所が再稼働の準備中とお知らせしましたが再開直前に戦争が起こり準備を休止せざるを得ない状況となりました。しかしアサクラパスタは第三の製麺所のお陰で当面は大丈夫そうです(笑)パスタの原料を作る生産者クリスチャンとフィオーレさんには引き続き頑張ってほしいところです。パスタはチェチとは違い私が求めたアイテムです。パスタという奥深い乾麺の追求をこれからもご一緒にお付き合いいただければと思います。そしてまだ食べたことのない方は低温乾燥と古代麦の美味しさを実感されてみて下さい。オリーブオイルがそうであったようにパスタの新しい境地が開けると思います(れ)

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レシピ:アスパラガスのポタージュ