輸入販売を始めて今年5月で5年目になりました。
色々な人々とお会いしたり知らない人とメールでやり取りをする中で
なぜオリーブオイルを仕事としているのか?
とよく質問されます。
会津若松在中のためなおさらです。
本当に自分でもなんでこんなことやってんのか?と
不思議に思うこともあります。
私は高校を卒業して進学の為に上京してからというもの
今考えるとオリーブオイル、オルチョに出会う為に一筋の道が
出来ていたのだと今になって思えるのです。
全てが繋がった道、
5年目になってこれを少しずつ記録に残してみようかと
思い始めました。
お題の“バルゼレッタ”とは伊語で【笑い話】と言う意味です。
私のオルチョと出会うまで、そして出会って今にいたるまでの
泣き笑いの物語を少しずつこのHPで綴っていきたいと思います。
お付き合いいただけましたら幸いです。
2004年6月30日 朝倉玲子拝
色々な人々とお会いしたり知らない人とメールでやり取りをする中で
なぜオリーブオイルを仕事としているのか?
とよく質問されます。
会津若松在中のためなおさらです。
本当に自分でもなんでこんなことやってんのか?と
不思議に思うこともあります。
私は高校を卒業して進学の為に上京してからというもの
今考えるとオリーブオイル、オルチョに出会う為に一筋の道が
出来ていたのだと今になって思えるのです。
全てが繋がった道、
5年目になってこれを少しずつ記録に残してみようかと
思い始めました。
お題の“バルゼレッタ”とは伊語で【笑い話】と言う意味です。
私のオルチョと出会うまで、そして出会って今にいたるまでの
泣き笑いの物語を少しずつこのHPで綴っていきたいと思います。
お付き合いいただけましたら幸いです。
2004年6月30日 朝倉玲子拝
バルゼレッタ(vol-36)
【オリーブとの出会い】
オリーブオイル屋への道
オリーブオイル屋への道
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既に秋もすぎていた頃だったと思う。 新しいアグリトゥリズモでの生活がまた始まった。 これで三軒目のアグリトゥリズモだ ナポリ料理とはどんなものか?全く想像できないまま滞在先でだんだんと知ることとなる。 海に近く魚介類が豊富、そしてトマト生産量が多いので あっさり、というイメージだったがちょっと違っていた。 驚くほどの量のオリーブオイルを料理に使うイタリア(地中海沿岸全ての地域も)だが その料理の仕方は微妙に家庭によって違う。 材料そのものもだがオリーブオイルの使い方によって 料理の出来がものすごく変化するのだ。 この農家民宿はオリーブオイルを高温に熱して使っており 日本でも炒め物などする時にがんがんに油を熱してから材料をいためたりすることは普通だったので その時は違和感はなかったのであるが そのせいか出来上がる料理がやや油っぽく仕上がっていた。 油の扱いで(火を通す時)料理の出来がガラッと変わることは後から知る事になる。 またこの辺りは豚を飼っている農家も多く、豚は頭から尻尾から捨てるところがない、 というがラードを料理に多用するのも特徴的。 自ずと料理はどっしりと重いものになる。 油を高温処理しようともラードが入っていようとも 味はおいしい。 いやみのない味、とでも言うのであろうか、 たくさんは食べられないけどおいしい、と思った。 トマトはナポリ料理の要なのであるが生はもちろん、ピューレー状の『パッサート』や日本でもよく使うホール缶『ペラート』を 多用しなんにでも何らかのトマトが入る。 オリーブオイルとトマトとの相性の良さはここで納得。 トマトが格段にオリーブオイルと混ざることにより美味しくなるんだなと舌で確認できた。 ブラックオリーブの塩漬けや塩漬けのケッパーも料理に多用する。 これがうまいのなんの。 トマトの濃い旨みとオリーブオイルの油分、それにもう一つの味、旨みを重ねることが出来るのが塩漬けオリーブやケッパーなのであるが、 オリーブの実はそのものを食べるものかと思っていたが料理に調味料として使うバリエーションもたくさんある事は このナポリでそれを教わった。 今までいたところにはない独特の食文化があることがわかりつつあり パーティ・宴会にも対応していたこのアグリトゥリズモは週末はものすごく忙しかった。 わたしも料理の下ごしらえや皿洗い、盛り付けなどなんでもやらせてもらった。 楽しく時が過ぎていったのだが お母さんのアンジェラがある日 『オリーブオイルがもうなくなりそうなのよ』 家族と従業員でランチをしている時だった。 アンジェラは 『どうしようかしら〜』 『隣近所もみんなオリーブの収穫直前だから売ってくれるほどないそうなのよ〜』と。 お父さんのフランコは 『じゃしょうがないスーパーマーケットで買うしかないね』と アンジェラは【仕方ない】という顔で 『じゃ明日買って来るわ』と言った。 翌日、初めて大きなスーパーマーケットに買い物に連れて行ってもらった。 行ったのはCOOP。 コープはイタリアでもコープで 比較的いいものが売っている大型スーパーマーケット。 大きなカートを押しながらアンジェラは奥へ奥へと。 普段はあまりスーパーを利用しないようで買うものはオリーブオイルだけと。 アンジェラはぶつぶつ言いながらオリーブオイル売り場に到着。 そしてたどり着いたら驚くことその量の多さ! 棚5〜6段に何メートルと、ありとあらゆるオリーブオイルが売っている。 こんなにも種類があるのか! こんなに選択肢がありすぎると選ぶのも大変だろう〜と なになに・・・と棚をよく見ると いろんなのがあった。 上の棚には割りと高めの高級品、銀の薄紙に包まれたものやオーガニックのものなど。 下に行くほど手ごろな値段で大きいサイズがどっしりと置いてある。 アンジェラが何を選ぶのか興味津々だったが 透明なビンに入った角瓶の割と普通っぽいもの、値段もお手ごろなものを2ダース購入した。 随分買うな〜 と思いながらも、 週末のパーティにも対応できるように大量に買ったのだろう。 帰宅し購入したオリーブオイルでアンジェラは早速料理して従業員と共にいつものように皆でランチを食べた。 見た目はいつもの料理だったが 出来上がった料理の油っぽいこと! 見た目もギトギト、食べると油が口の中でまとわりつく。 アンジェラはいつものように料理をしていた。 結構高温でオイルとブラックオリーブとケッパーを炒め、 トマトピューレーを入れて煮込んだ『プッタネスカ』のソースを作ったのであるが スパゲッティとあわせ皿に盛ったまではいつも通り。 食べるとお父さんのフランコが『なんだこの油は!』とカンカンに怒るじゃないの。 フランコはアンジェラになにか早口でまくし立てていたのだが きっと安物買ってきたんだろう、ってオリーブオイルがまずいと言っているように聞こえた。 私自身もアンジェラが購入したスーパーの安物オリーブオイルを見ながら これこそまさに日本で売ってるオリーブオイルだ! と一連の流れの中で日本でのオリーブオイルについて思い出してきた。 『農家さんがつくる自家製オリーブはあんなにおいしいのになんでこんなまずいのが存在するのか』 『日本にあるのはまさにこの手のオリーブオイル』 『自分もイタリアに来る前にオリーブオイルといえばくさい、脂っぽいと思っていた』 『一本使い切ったことは皆無』 ということを。 今までおいしいオリーブオイルを食べ続けてきたわたし、 地域ごと、農家単位で微妙に味や風味の違いはあるが どれも美味しかった。 そしてその日のスーパーマーケットの透明の瓶の安物オリーブオイル。 なぜこのようなギャップが起こってしまうのか? この一件は料理だけではなく 『オリーブオイルって一体何?』 と頭に電球が灯った瞬間だった。 頭の意識がちょっと変わると人生も変わってしまうのだ。 この瞬間からわたしのオリーブオイル屋への道が開けたと今思う。 ただこれだけじゃ油屋にはなっていなかった。 まだまだ事件は起こったのです 。 次号に続く |
